窓を コンコンする音

それは ハグさん

 

 金曜日の帰り 部屋の窓をたたく音

 ハグさん 

 「どうも・・・」

 「帰りですか 雨なので 送って行きますよ」

 「仕事 終わったんですか ?」

 「もう 帰ろうとしてたとこです。」

 今日も 沈んで 帰ろうとしたところだったので 良かったのだが

 「部屋 来ませんか。」

 「一週間ぶりですかね。?」

 「いえ 2週間になります。」

 「コロナがなければ、ですね。解除されたので 大丈夫ですかね。」

 「いえ これからが 要注意です。」

 「ロイヤルの お弁当買ってきましょうか?」

 「それなら 食べに行きましょう」

 

 久しぶり それも 突然にやってきて

 「あの わざわざ って どんな時使いますか。」

 「自分のような ものにとって 気を使ってもらって すみません・・」

 そんな 感じですけど

 nagiの 思い過ごし・・・

 ハグさんは 遠慮しての発言

 ハグさんから ネガティブですね・・

 ポジティブに 行きましょう・・・と言われてしまった

 

 退職の 方向に決定したことを 伝えて

 「自分としては 残ってほしい、でも 自分のために 人生を決めてほしくはない

  だから、強くは言えません」

 思ってくれている ことには間違いなかった

 ただ 伝え方が 上手くない

 そこは nagiもそんなとこがあって 素直さに欠ける

 

 二人とも 変わってますよね では 一致

 ハグさんに nagiとの 関係を 訊いてみた

 「信頼できる 関係ですかね。 正解になってますか?」

 「正解は ないと思います、そう思ってもらってるんですね。」

 「nagiは ハグさんから メンタル的な安定剤を 貰ってるんです

  安心して・・・落ち着くんです。」

 「ハグは もっと nagiさんに甘えてもいいんですかね。

  これまで 甘えることをしてこなかったので。」

 「いいですよ、甘えてもらって・・。」

 「あまえるって どんな感じ ?」

 「例えば 気持ちを 素直に出せる、うれしいとか、ありがとうとか ですね」

 それを 甘える・・・と表現する ハグさん

  

 久しぶりに 話をした 安心した 気持ちが落ち着く

 昨日までの モヤモヤが 晴れていく 

 「迷惑に なっていませんか ?」

 「いつ 迷惑だなんていいました ? 言ってないですよね。」

 「なんだか 迷惑なんじゃないかと 思ってました。誘っても断られるし

  わざわざと 言われるし・・どうしたらいいのかと・・」

 「それは コロナが・・・」

 久しぶりの 会話に 安心と安堵

 これだけのことが

 これだけのことで 変わっていく

 nagiにとって 本当に 大切な ハグさんだと改めて自覚

 

 食事 ? ロイヤルですか ?

 実は 食べたいものがあって・・・ちゃんぽん

 3日前ぐらいから 食べたいな と思ってて・・

 リンガーハットに 行くことで

 外食と相成った 記念すべき 50回目の食事

 ハグさんに 伝えた 

 回数じゃないと言われてましたけど 

 「イヤになった相手なら こんなに会ってないです。」

 久しぶりの 1か月ぶりの 食事とお話し

 やっぱり 必要なんです nagiにとって あなたが

 伝えた

 「あなたとの 関係で 一喜一憂するんです、変なやつなんで」

 伝えた

 

 今日 あなたがコンコン しなかったら

 会うのは 退職後になっていたかもしれません

 運命の いたずら・・?

 そうは ならなかった  

 nagiの 中にいる れいの人は どう思ったんだろう

 これで よかったんですか ね・・・