イカロスの翼(3)

火傷の後

 

 癒えない傷のまま ハグさんと会った

 「お久しぶりです。」お互い 挨拶

 職場で 会っているだろうに・・・

 行く当てもなく 車を走らせて

 これまでと 同じように 夕食・ウインドショップ

 

 「心配してたんです・・。」と ハグさん

 連絡しなかったことに ? と思ったが、前回の会話で nagiが 退職するといって

 いたことが心配で、その後どうなったか。

 「意思は トップに伝えました。そしたら 援護するから・・・と。」

 会話の 意味するところは ハグさんには わからないかもしれない。

 ただ 「心配してました・・。やめてしまうんじゃないかと。」

 「そろそろ 巣立ちもいいのかなって、思ってますけど・・。」

 「まだ 早いです。」これからも ずっとみたいな 雰囲気で

 自分から 予定を じゃべってきて この日は 予定が入ってしまってとか

 それも 誰との約束だとか・・。

 会えない 言い訳にも聞こえるが、これまでにはなかった態度で。

 

 前回会った後からのnagiの態度の変化に 気づいてはいなかった

 LINEを こちらからしてない事の 意味について まったく

 それが ハグさん なんだろうと 改めて思えた。そして これからも

 会ってほしいということ・・・毎週でもいい  素直に うれしい。

 

 「この前は ハグさんに 冷たい態度をとってしまった気がして 誤ります。

  ごめんなさい。」

 「・・・・」

  そう 感じる態度とは思っていなかったらしく・・「???」の反応

 鈍感なのか 天然なのか

 「心配 してもらって 素直にうれしいです。」と nagi。

 

 nagiから

 「自分たちって どんな関係なんですかね。」

 「いないと困る ような・・・」

 「空気のような 感じですか? あっても邪魔にならない」

 「・・・」

 すでに 何関係 ? いつかは 君が好きになってしまったと

 言える日が 来るのだろうか。言わない方が いいのか、もう少し 時間が

 必要と思えて。

 

 LINE ありがとう

 木曜日の LINE 「まよったりしませんでした? どうしようかと・・」

 ハグさんは 「・・・・」

 心理的には 勇気がいったはず、nagiの勝手な思い込みなのだが、しばらく会って

 ない人に LINEを送る勇気、書いては消し 書いては消しを してくれたのかと

 聞いてみたが 「・・・」返事に こまっていた。 

 

 自分だけが 悶々として過ごした 2週間 この間 ハグさんの態度を思い返す

 だけでイライラしてきたのが 浄化されて この人と また 付き合っていくん

 だろうと思ってしまった。

  nagiから ではなく ハグさんから「心配してました」

 と思ってもらったことが 嬉しい。 単純な nagi。これで 相互関係になった

 と思ってしまうnagi。 悪い癖。