気になって(46)

帰りに灯りを確認する

 

 気になって それが日課

 職場から 徒歩20分のところに住む ハグさん

 バイクで 走りながら 道路に面した窓の灯り

 今日も 灯っている・・・・

 安心の 灯り

 希望の 灯り

 ハグさんは nagiにとって 「希望」なのだと

 それは 変わらない

 

 職場では すれ違って

 「お疲れ様・・・・」

 目を 合わせることもなく すれ違って

 他人にような・・・感じ

 

 本当に 赤の他人になったら どんなふうなんだろう と

 想像してみた 想い出を 棄てて

 記憶を 棄てられて 破棄

 悲しいけど 他人・・になったら そうなのかもしれない

 想い出とともに 棄てられて

 

 かつて nagiも 同じことをしてしまっているのかもしれない

 棄てたり 忘れたり

 棄てられたり 忘れられたり

 繰り返して・・・・

 今は ハグさんの どの位置に nagiはいるんだろう

 いつかは 忘れ去られる・・・

 悲しいけれど それが 現実

 いつか やってくる

 

 今日も 灯りのともった 窓を確認

 ちゃんと 生きててくれた

 明日 また 会おうね

 声をかけて 通り過ぎた