余韻

ふとした 瞬間

 

  涙が 出てくる

  美しいものに 触れた 余韻

  いまだに 残る

 

  「今まで ほんとうに ありがとう」

  と 言って 

  太一から そっと 離れる手

 

  あの日のことが よみがえる

  好きだった 彼との ハグ

  背中に のこる 温かさ

  

  本当に 美しいものに

  触れた後の 余韻

  

  愛する人のために

  何かを そっと する

  

  静かな 夜に

  重なる 想いを

  誰かと

  ともに

  過ごしたい