映画館の帰り

パラサイトを見て

 

 おかれた環境が 作品を作っていく

 パラサイト 自分たちも ある意味そうなのか

 現在の 職場も そうなのか

 と 思いつつ 車を走らせて

 車の中での会話

 「謝らなければなしません、すみませんでした。」

 「何がですか?」

 「ハグさんを nagiに付き合わせてしまって・・・」

   nagiがそうしたいために ハグさんを付き合わせている

   食事や 映画を餌にして・・・付き合わせて

   慣れさせて それを異常だと感じなくさせて

   気づいていないのか 気づかない振りをしているのか

   そんな 状況を作ってしまったことに 謝りたい・・

 「感謝 の謝って 謝るって書きますよね・・・」

 「それは そうですけど」 

   謝っても この関係は 続くんだろうが

 

 話題が

 ハグさんとの関係になって 

 飼主さんですよ あなたは私の 

 そうなんですか 管理されてると思っていました

 何か 違うような・・・

 飼主の 主(あるじ)の世話をするのが 使用人の役目でしょ・・

 そうだったんですね ずっと管理されてると思ってました

 予定だったり 食事だったり・・・

 ここに 首輪って言ってませんでしたっけ ハグさん ?

 考えこむハグさん

 もう一人は 飼い主さんで 

 二人から 飼われてるんですけど

 じゃあ 対等な立場で 時々役割が入れ替わって

 それなら どうですか

 それなら わかります

 ハグさんにとって nagiは 支配者として見ていたらしい

 それも いつまでか 許される時間だけの 関係

 捨てるのは ハグさんで

 捨てられるのは nagi

 それは 確定

 

 nagiがいつも予定を聞いて

 ハグさんからの提案は ほとんどなくて だいたいnagiからの

 発信・・ここ 空いてますか みたいな

 疲れるんだけどな いつもこの関係だったら・・

 

 バレンタインの チョコレート

 「困ります」 と言われるのかと思っていたら

 素直に 「男からは 初めてです」と言いながら バッグに入れて

 普段通り

 イヤ 「その意味は 」とか 「なぜ」 とか 聞いてきてもよさそうなのに

 普段通り

 今まで そんなシーンがいっぱい ありすぎて 特別ではなくなった ?

 プレゼントに感じなくなって 昨日も

  明日の 昼食に・・と

 パン屋さんで パンを選んでもらって 代金を渡して

 食事 スタバ 映画料金 支払って 飼主さんのために 仕えて

 

 スタバで テーブルに置いた いただいた 巾着を見ながら

 「いいですね・・・」

 「お揃いに しましょうか 買ってあげますよ・・」

 「自分で 買います欲しかったらね 」と

 じっと見つめる ハグさん

 どこを見てるんだろう って時々思う

 スマホを向けて 写真を撮っても 何も言わない

 記憶に 残したくて 

 写していることを 察知してか 何も言わない

 その 行動心理に気づいているはずなのに

 優しい ハグさん

  

 来週 その日に向けて 整理したいことがあるので 時間作ってください

 わかりました・・夕食だけでも一緒にどうですか・・いいですよって

 月曜日に その時をもつ

 その日は

 午後からの 待ち合わせで 

 ハグをした後に 頬か手背、靴でもいいので kiss

 告白出来たらいいな 「あなたのことが 好きです」と

 次の 段階に入れるのか

 それとも kissをして 呆れられるのか

 nagiのこれまでの すべてを話せる人になってくれるのだろうか