気になって (14)

ハグさんへ line

 

 「ドライブしませんか」

 その気持ちは

 昔 海辺にドライブに誘ってくれた人に、似ているのかもしれない。仕事帰りに、食事に誘われ、途中、浜辺近くの道路に車を停めて まったりの時間。

 22時を過ぎることも、狭い部屋に泊まっていったことも、朝 迎えに来てくれたこともあって、恋人を誘うようなそぶり、時々 夕食を作って食べて、彼曰く「前の人は、なーんも作ってくれんやった。」友人としては 二人目的な存在だったらしい。

 とある 信仰を語り、生い立ちや、今の気持ちを語り合い、友人を超えた存在だと思ってしまっていた。 それは、大きな勘違い・・・。ある日、「じつは、結婚を考えてる人がいます。」と 告げられ、そう 彼女から付き合っているのに 何もしてくれない・・と、結婚を迫られていたらしい。

 友達と友情、彼のことを 好きになってしまって・・。それからは、立ち直れない日々が続き、同じ職場だったので、顔を合わせても見ることもできず。言葉を交わすこともない日々が続いた。

 彼の方から声がかかり、「一緒に、手伝ってくれませんか?」ある荷物を運ぶ手伝いに誘われ、助手席に座った。 彼の方から、結婚する経緯と、気持ちを聞いた。仕方がない、どうすることもできず、事実を受け入れることしかできなかった。周囲から見ても、失恋を見て取れていたようだったと、後から聞いた。数か月の時が次第に心をほぐして行ってくれた。

 その後、彼は離婚し、再婚時もお祝いすることになり、幸せを願った。彼は、本当はどうしたかったんだろう? もし、nagiが彼に、告白していたら、変わっていたかもしれない。

 彼が nagiを 海辺に誘ってくれていた事と、今ハグさんを誘っている自分が重なる。ハグさんへ接する気持ちは、何なんだろうって、彼を 苦しめることにならないか

自己を満足させるためなのでは ?

 誘いに 付き合ってくれているあいだはいいかもしれないが、いつか、離れる時が来るだろう。会う回数を重ねて、あと何回会えば、この役が終わるのか、見当もつかない。

 

 水曜日大丈夫ですか ?

 はい 大丈夫です。 返事が返ってきた。

 

 今日は 職場で 見かけた。 会釈をして通り過ぎて

飼主さんと 親しげに話しているとこ 見られてしまった

なんか 気づかれたかな。