不安定

一週間が また過ぎる

 

 先週の土曜日は 前日の余韻が残って、何をするにも 頭の中に、ハグさんの名前がぐるぐるして、とても仕事にならなかった。

 そんな 一週間がやっと過ぎて、思い出すのは昔のこと。 春休み、部活と称して、転校が決まった同級生と、春の海辺で何かを語り合い、風に吹かれながら、時空を過ごした。だから、春の風は憂鬱になる。

 持っていないものにあこがれて、彼と付き合って、青春の一ページと思えばそんな光景だったのかもしれないが、生きることとか、友情とかをまともに話せた相手だった。

 誰かから 愛されたいと思い始めて、誰かを愛したいと思い始めて、出会った彼。 転校までの 数週間に凝縮された思いは、今でも心に残って。

 ググっても出てこない名前。どうしているのだろうと思う、背が高く、バレー部で、みんなから好かれて、そんな彼と話せるようになっていった、その思い出が、春とともに蘇る。春の憂鬱。

 成長しろよ・・。

 繰り返される思いに、このままでいいのか ? 今 ハグさんの 人生を横切ってしまっている現実に、どうにでもなれ・・、いや、ブレーキだろ !ぐるぐるする。

段々 近づいていく関係が、理性を失わせていくような気がして、会っている間は大丈夫だと思うが、離れた後の反動に、恐ろしさを感じている。

何をしていても、ふとした瞬間に、今どうしているのか ? 今 どんな気持ちなんだろうとか ? 

 それが、会った翌日・・・は 必ず。

 以前からあったこの感覚、呼び覚まされて。いくつになったら、大人になれるんだろう? いや、異性間でも いくつになっても関係はできて、こんな感情なのか ?

本能 ? 食欲、睡眠、そして性欲。 しばらく、こんな感覚に ふわふわしながら生活することになりそうな予感、心療内科の門をたたけば、診断名がつきそうな。

 来週は、ハグの彼と 一日ドライブの予定。 

 次の日は、行事なので気がまぎれそうだが、君に会えてよかったになるのか、君に出会わなければよかったになるのか、選んだ偶然と、選ばれた偶然の結果がある意味怖い。

                       春先の 徒然日記