木曜日の人 (3)

出会ってしまった

 

 本当は 会わないように

 して いた はずなのに

 今朝 9:00

 ドアを 開けると

 目の前を 通りすぎる 人

 颯爽と 歩く

 ビジネス リュックを背負って

 

 nagi「おはようございます。お疲れ様でした。」

 木の人「おはようございます。」

 nagi「先週は 忙しかったようですが 、今日はいかがでしたか。」

 木の人「大丈夫でした。」

 挨拶をして

 

 離れ際に

 木の人「先週は ありがとうございました。差し入れ。

     おいしかったです。」

 nagi 「先週、お誕生日でしたものね。」

 木の人「ありがとうございます。」

 さわやかな 笑顔を残して

 去って行かれた

 

 それが 9:00

 一日が 終わってしまった気分

 気持ちは ふわふわ

 会話を 反芻して

 

 嫌われては なさそう

 安心と期待が 交錯して

 なんか ふわふわ

 

 飼い主さんとは 会議で 目があって

 満面の 笑みが かえってくる

 ふわふわ した 一日だったなんて

 とても言えない